仕事として塾講師を選んだ人は、「子供に教えることが好きだから」という理由が多いのではないでしょうか。
塾講師として授業が上手いことは大きな武器になります。
しかし、授業が上手いだけで評価されるかというとそれは違います。
では、塾講師として評価されるためにはどんなポイントがあるのでしょう。
今回は、塾講師として評価される人のポイントを見ていきましょう。
授業が上手いのは当たり前
塾講師として授業が上手いのは当たり前のことです。
自分の教え方に自信がなければ、生徒の成績は上がらないでしょう。
しかし、中には教え方が下手な先生もいます。
たとえば、難関大学出身の先生で「これくらいは分かるでしょ」といった気持ちで説明をしてしまう人がいました。
生徒からの評判は、
「あの先生の説明は全然分からない」
「説明が少なくて分からないまま進んでいく」
といったことを生徒から聞くことが度々ありました。
生徒のレベルを理解せず、自分のペースで授業をしてしまっていたのが原因です。
大手進学塾では授業研修やマニュアルがしっかりしているので、最初はそのとおりに授業を進めていくと上手くいきます。
慣れてきたら自分流の教え方を少しずつ織り交ぜながら指導していくと幅を持つことが出来ます。
3年ほど塾講師をしていると授業は上手くなっていくものです。
そのため、授業が上手いだけでは評価はそれほど上がりません。
逆に授業が下手だと評価は下がってしまうことになります。
合格実績を出せることは重要
授業が上手いことは当然ですが、その上で合格実績を出せるかで評価が変わってきます。
大手進学塾は合格実績を売りにしているからです。
中学受験であれば御三家・駒東・筑駒・筑附・早慶付属など、高校受験であれば開成・筑駒・筑附・早慶付属などへ合格させることが出来るかです。
ご家庭によっては、いくら成績が良くても御三家や早慶付属を希望していないことがあります。
もちろん、ご家庭の希望する学校に合格させることが大切ですが、その他の学校も受けてもらえるよう説明が出来るかが鍵です。
そのためには、学校研究をしっかりして御三家や早慶付属に通うメリットを説明することが出来ないといけません。
受験校はご家庭から言われた学校だけでは、塾講師としての評価は上がらないと思います。
一緒に働いていた講師の中に、志望校はご家庭任せで押さえの学校しか伝えないという人がいました。
模試の結果は教室の責任者や本部も把握しているので、なんで実績が出ないのか問題視されたことがあります。
言うまでもなく、その講師の評価は低かったです。
生徒を集めることが出来るか
塾は企業なので、売上・利益を出す必要があります。
売上や利益を出すためには生徒を集める必要があります。
塾講師として評価される人は、生徒を集めることが出来る人です。
もしくは売上を出すことが出来る講師が評価されます。
新規イベントの企画が出来る講師
生徒を集めるためには、待っているだけでは駄目です。
生徒が通ってみようと思うきっかけを与える必要があります。
まずは塾に来てもらうことから考える必要があるでしょう。
- 理科実験教室
- 定期テスト対策授業
- 公開学力診断テスト
上のようなイベントを行っている塾は多くあります。
もちろん、上のようなイベントも生徒を集めるために行った方が良いと思います。
しかし、どの塾でも行っていることなので差別化を図るのは難しいでしょう。
また、保護者会・入試説明会なども多くの塾で行っているイベントです。
同じイベントであっても「入試説明会」ではなく、「【親塾】受験知識の特別講座」といったように名称を変えてアピールしてみても良いでしょう。
他の塾と同じことをやるにしても、見せたかたを変えてみることでアピールすることが出来ると思います。
そこで、新規のイベントを企画出来る人は塾にとって大きな価値があります。
口コミで生徒を呼べる講師
大手進学塾の新聞折込チラシを見たことがあると思います。
塾を探している人であれば細かく見るかもしれませんが、そうでない人は全く見ないと思います。
ネットで塾を探している人であれば、公式ホームページを見たあと口コミサイトを見ていると思います。
広告を出すことは大切ですが、費用対効果を考える必要があります。
個人塾であれば広告費にかけられる金額も限られていることでしょう。
そうなると、口コミによって生徒を呼べる講師は評価が高くなります。
広告費をかけずに生徒を集めることが出来るのですから、塾としてはとても助かります。
口コミで生徒を集めるためには2つのポイントがあります。
- 生徒による口コミ
- 保護者による口コミ
授業で教えている生徒の口コミで新しい生徒を呼ぶことが出来るチャンスはイベントです。
イベントを開催すると、毎回友達を呼んでくれる生徒がいたりします。
しかし、「1回イベントの告知をしたから終わり」では上手くいきません。
毎回の授業の中で、簡単に説明をしていくことにより、生徒は友達に話をしてくれるものです。
保護者による口コミは、より入塾に近い生徒を紹介してくれるものです。
保護者が口コミをしてくれるのはどんな時でしょう。
1番は、自分の子供の成績が上がった時ではないでしょうか。
他にも、講師の気持ち良い対応や分かりやすい授業などについても紹介してくれたりします。
他人に自慢したい、良いものを紹介したいといった気持ちにさせることが大切だと思います。
私は上の本を読んでから、口コミを広げることが出来ました。
特別講座に参加させることが出来る講師
春期講習・夏期講習・冬期講習は塾の売上の大きな部分を占めます。
また、講習会以外にも合宿・正月特訓・特別講座なども売上を伸ばすために重要となってきます。
もちろん、生徒の成績を上げるために必要だと思います。
しかし、料金が高いため欠席する生徒も出てきます。
いかに特別講座に参加させることが出来るかで評価が変わってきます。
大手進学塾では予め目標が決められているので、目標を超えることが最低ラインとなります。
何年連続で目標を超えることが出来たか、目標比何%プラスとなっているかなど、いかに目立つことが出来るかが重要になってきます。
講習会前に参加を促しても上手くいきません。
普段から講習会の必要性を説明しておく、保護者の方と信頼関係を築いておくことが非常に重要になってきます。
まとめ
塾講師を長く続けようと考えている人は、評価を意識した方が良いでしょう。
生徒に教えることは大切ですが、それだけでは評価は上がりません。
生徒を集めることが出来るか、売上を伸ばすことが出来るかを考えてみることが重要です。
中には「教えることが仕事。それ以外は興味がない。」という講師もいます。
そんな人は自分で塾を経営してみてはどうでしょう。
利益を継続して出すことは大変なことだと思いますが、自分の好きなやり方で仕事が出来るので、ストレスがなくなると思います。
塾講師として評価を上げたいと思う人は、授業以外の部分に目を向けることが大切です。