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【コラム】偏差値に表れなかった早慶付属高校合格の秘密

中学2年生から塾に来たS君。

最初の入塾テストの結果は平均点くらいでした。

3クラスある中の真ん中のクラスに入ってもらうことにしました。

通い始めてからも成績は平均よりちょっと上くらいで推移していきます。

そのS君が早慶付属高校に合格しました。

合格したのは慶應義塾と早稲田高等学院の2つです。

慶應志木と早稲田本庄はダメでした。

中学3年生になってからのS君の成績はというと、偏差値は50前後が続き一番良いときでも55くらいでした。(中3駿台高校受験公開テスト)

どうしてS君が早慶付属高校に合格したかを見ていきましょう。

物静かな真面目なSくん

中学2年生で塾に来たS君は、とても静かな感じの生徒でした。

自分から発言することはなく、当てられたときに答えるだけといった感じです。

真面目な生徒でしたが、字がとても汚かったのを覚えています。

そのため計算ミスがちょくちょくありました。

言われたことはすぐにする生徒だったので、途中式を丁寧に書くようにはなっていきました。

だんだんと計算ミスはなくなりましたが、それでもまだ完全にというわけではありませんでした。

国語の記述が苦手

S君は国語の記述が苦手で空欄にしてしまうことが多々ありました。

書いたときも内容が合っていないことが多かったです。

また、字が汚いので採点官に読んでもらえるかという心配もありました。

国語の記述問題は中学3年生になって過去問を解くようになっても改善せず、さらに時間配分の関係で今まで以上に空欄にしてしまうことが増えていました。

そのため、テストのときも大概は空欄になっていたのを覚えています。

中学2年生から3年生までの偏差値推移

中学2年生のS君のテストの偏差値は40前後でした。

中学3年生になると少しずつ上っていき、偏差値50前後を推移することになります。

本人と面談をし、志望校を確認したところ「早慶付属高校を受験したい」とのこと。

正直なところ今の偏差値を見ると厳しいかなと思いました。

押さえの学校を決めてチャレンジできるようにするため、授業以外にも塾に来てもらう約束をしました。

約束したのは6月のことでした。

約束した次の日からS君は毎日塾に来て自習をしていました。

しっかり自習できる生徒は成績が上がっていくことが分かっていたので、だんだんと偏差値も上がるだろうと考えていました。

関連記事【コラム】慶應女子に合格した頑張り屋のSさんの秘密

ところが、夏が過ぎてもS君の偏差値は一向に上がってきません。

相変わらず50前後、11月の結果も偏差値55(過去最高)といった結果でした。

12月以降も毎日自習に来ていたS君

12月になってもS君は毎日自習に来ていました。

過去問をやったり漢字の勉強をしたりと、自分で決めた内容を黙々とこなしていました。

大晦日も朝から夕方まで授業と自習をしているS君がいました。

年が明け1月になってもS君は毎日自習に来ていました。

まずは押さえの学校(栄東)の入試です。

ここは問題なく合格を勝ち取ってきました。

その後もS君の自習は続いていきます。

早慶付属高校の入試

早慶付属高校の入試は慶應志木から始まります。

試験が終わってS君が塾に来ました。

出来具合を確認したところ、「全くダメでした」とのこと。

特に国語の記述がぜんぜん自信がなく、数学も難しかったとの感想です。

それでも自習をしていったS君。

次の入試は早稲田本庄です。

早稲田本庄は合格しても通学が大変なのでどうするか悩んでいたS君。

早慶付属高校の中では志望順位が下になります。

終わった後、塾に来たS君に出来具合を確認したところ、「今日もダメでした」とのこと。

過去問ではそこそこできていたのですが、当日はどうも上手くいかなかったようです。

2月10日は早実にするか慶應義塾にするかで悩みましたが、募集定員が多い慶應義塾を受験することに。

試験が終わった後、塾に来たS君に出来具合を確認すると、「手応えがありました」とのこと。

慶應志木と早稲田本庄の入試とはぜんぜん違ったようです。

翌日、早稲田高等学院を受験したS君。

早稲田高等学院は小論文があるので、対策はしていましたが不安がありました。

S君に出来具合を確認すると、「今日も手応えがありました」とのこと。

入試結果を見ると、本人の感触通りの結果となっています。

慶應志木 不合格

早稲田本庄 不合格

慶應義塾 合格

早稲田高等学院 合格

それにしてもなぜ偏差値55(最高)のS君が早慶付属高校2校に合格できたのでしょうか。

偏差値に表れない実力

中3駿台高校受験公開テストは11月が最後となります。

そのため、12月・1月のデータを確認することはできません。

S君が早慶付属高校に合格したのは、最後までしっかり勉強に取り組んだからでしょう。

12月も1月もほぼ毎日自習に来ていたS君の実力は11月時点とは変わっていたのです。

過去問の解き直しを徹底し、苦手にしていた漢字の練習を毎日続けたS君の実力は早慶付属高校に合格できるところまで到達していたのです。

ただ、偏差値というデータがない分、本人にも不安はあったと思います。

それでも早慶付属高校にどうしても行きたいという気持ちが合格を勝ち取ったのでしょう。

まとめ

偏差値だけを見ると厳しい受験になると思いました。

しかし、12月・1月の頑張りを見ていると可能性があると思うようになってきました。

毎日勉強するのは受験生ですので当たり前ですが、その当たり前のことができない生徒も多くいます。

S君はしっかり最後まで勉強を続けて早慶付属高校の合格を勝ち取ってきました。

高校生になってから1度だけ塾に遊びにきたS君は、中学生の頃とガラッと変わっていて明るい青年になっていました。

それも志望する学校に通うことができたからでしょうね。

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