高校入試で早稲田実業に合格したSくん。
彼は中学受験で早稲田実業を受験し不合格でした。
どうしても早稲田実業に通いたくて、中学受験で合格した学校には進学せず、受験勉強を続けていました。
強い意志のある生徒だったことを覚えています。
今回は高校受験でリベンジを果たしたSくんについて見ていきましょう。
塾に来たのは小学4年生の2学期
Sくんが塾に来たのは小学4年生の2学期です。
第一印象は幼い感じの男の子。
中学受験は精神年齢が高い子の方が上手くいく可能性が高いので、大丈夫か心配でした。
塾に通い初めて頃は授業が終わるとグッタリしていました。
それでも宿題はきちんとやってきていて、一生懸命頑張っています。
数ヶ月して本人と話をしたとき、
「僕は早稲田実業に行って野球がやりたいんだよ」
と言っていました。
小学4年生で志望校が決まっていたのはとてもいいことです。
5年生になって
5年生になったSくん。
成績が思うように上がってきません。
毎週の模試の結果は偏差値50前後で推移。
4年生のときと同じように宿題はやってきていましたが、段々と空欄が目立つようになってきました。
習い事の野球も忙しいようで、勉強との両立が大変なようです。
このまま6年生になってしまうと厳しいということを正直にお母様と本人に伝えました。
すぐに野球を辞めるのは嫌だということで、様子を見ながら進め、6年生になったら勉強一本に絞っていくということで話し合いは終了しました。
6年生になって
6年生になって、なんとか志望校別クラスに合格することが出来たSくん。
ただ、志望校別の一番下のクラスです。
毎年の合格実績を見ると一番下のクラスから早稲田実業に合格している人数は数名。
クラス替えが何度かありましたが、Sくんは入試まで一番下のクラスのままでした。
入試が終わりSくんに出来具合を確認したところ、
「社会は出来たけど、他は出来なかった」
とのこと。
祈るように結果を待ちました。
結果は不合格。
併願校には進学せず
Sくんは市川と城北などを受験し、合格を勝ち取っていました。
全ての入試が終わり、進学先を確認したところ、
「高校受験でもう一度早稲田実業を受験します」
とはっきり答えてくれました。
小学4年生から塾に来て、早稲田実業以外の受験は全て合格したSくん。
第一志望校が駄目でも、殆どの生徒は併願校に進学するケースが多いのですが、Sくんは高校受験でもう一度チャレンジするとはっきり決めていたようです。
中学生になって
中学生になったSくん。
段々と大人っぽくなってきました。
勉強はというと、中学受験の勉強をしていたせいもあり、学校ではトップの成績です。
部活は野球部に入りましたが、それほど練習がハードではなく勉強と両立が出来ています。
引き続き塾にも通ってもらい早稲田実業を目指して勉強しています。
周りの生徒もSくんが早稲田実業に不合格だったことを知っていますが、気にすることもなく黙々と勉強していたのを覚えています。
中学2年生になっても「中だるみ」することなく、順調に勉強が進んでいきます。
そして中学3年生になり、大きな模試の結果を見ると偏差値65以上を毎回取ってくるようになりました。
この調子でいけば早稲田実業に合格出来るというところまで来ています。
見事リベンジ達成
高校入試のSくんの結果は、全勝でした。
第一志望の早稲田実業も合格。
その他の早慶付属も全て合格。
小学4年生の2学期から頑張ってきたSくんの努力が報われました。
中学受験が終わり併願校に進学せず、中学校でも早稲田実業を目指したSくん。
とても強い意志を持った生徒でした。
早稲田実業に進学した後も何度か塾に遊びに来てくれ、学校の様子を話してくれました。
驚いたことは野球部には入部しなかったということです。
周りの様子を見ていたら、自分ではついていけないと思い別の部活で頑張ると言っていました。
あれほど早稲田実業で野球をしたいと言っていたので本当に驚きました。
まとめ
Sくん以外にも早い時期に第一志望校を決め、頑張っていた生徒を見ています。
強い意志を持った生徒は本当に合格を勝ち取ることが出来ると思いました。
ただ塾に通っているだけでなく、しっかり目標を持って取り組むことが大切です。
特に中学受験の場合は、生徒だけで志望校を決めるのが難しいので、保護者の方がリードしてあげながら志望校を早めに決めるようにしましょう。
また、受験の結果で進学先をどうするかということもシュミレーションしておくことが大切です。
お子様と一緒に普段から志望校についての話をしていきましょう。