私立高校の推薦入試の基準は学校ごとに違います。
また、学校によっては英検や漢検を持っていると少しですが優遇してもらえることがあります。
下の記事に推薦入試を賢く使う方法を書きました。
教えていた生徒で漢検を利用して推薦を取った生徒がいます。
具体的には、漢検3級を取得したことにより、推薦基準を超えることが出来ました。
漢検3級の勉強を始めてから本番の試験まで1ヶ月。
今回は1ヶ月で漢検3級に合格したkくんのお話を書いてみたいと思います。
漢検を取得することになり
中学3年生の7月にKくんと面談をした際に、「A高校を第一志望にする」と言ってくれました。
A高校は、私立高校で推薦入試がある学校です。
一般入試でも合格の可能性はありましたが、「第一志望なら推薦も狙ってみてはどうか」と伝えてみました。
ただ、問題が一つあります。
中学3年生の7月の時点では、推薦基準まで内申点が届いていないことです。
あと少しなんですが、中学3年生の1学期の定期テストの結果を見ると、これから返ってくる通知票の結果も届かないと思われます。
内申点については2学期に頑張ることにし、英検か漢検を狙ってみることを提案しました。
本人は英語が嫌いなので、漢検を狙ってみることで決定です。
普段の勉強と並行して
漢検の勉強だけをするわけにもいきません。
内申点を取るために学校の定期テストの勉強もしないとですし、推薦が取れなかったときのために、一般入試の勉強もしないとです。
それでも漢検のチャンスは1回しかないので、なんとしても合格しないといけません。
結局、1ヶ月前から集中して取り組むことにしました。
漢字の勉強はコツコツやることが大切ですが、今回は「漢検に合格する」ことを最優先に考え、短期集中で臨むことに。
使用するテキストは「漢検3級の過去問」1冊だけに絞りました。
とにかく過去問で合格点を取ることを目標にしました。
漢検3級の勉強法
Kくんとの漢検の勉強が始まりました。
期間は1ヶ月の短期勝負です。
まずは過去問をやってもらい、現時点でどれくらい出来るかを確認です。
最初の結果は200点満点中、70点台でした。。。
合格基準は漢検3級ですと70%程度とあるので、倍の点数を取らないとです。
結果を分析してみると、「漢字の読み」はほぼ出来ています。
「対義語・類義語」も半分以上合っています。
問題は「四字熟語」と「誤字訂正」と「漢字の書き」の単元です。
どれも後半に出てきます。
配点を考えると「漢字の書き」を優先的に勉強した方が点数が伸びそうです。
そこで、間違えた漢字を3回ずつ練習させるようにしました。
10回や20回も練習していると時間がなくなってしまいます。
3回ずつ練習してすぐ次の過去問に取りかかるようにさせました。
次の過去問で出来なかった漢字をまた3回ずつ練習という繰り返しです。
漢検の場合、過去問と同じ問題が出題されることが多いので繰り返しの練習が効率的です。
毎日過去問1回分と練習をさせていると、2週間後くらいには120点くらいまで取れるようになりました。
あと20点分をどうするかです。
20点分は、「熟語の構成」と「部首」での失点を少なくすることで確保する方針にしました。
特に「部首」については過去問で出てくるものをとにかく覚えてもらうようにしたところ、合計点が140点を超えるようになってきました。
あとは安定的に140点を超えるようにするための練習あるのみです。(今までやってきてことの繰り返しです)
漢検3級に合格して
漢検3級に1回で見事合格したKくん。
実は漢検の勉強を始めてから、模試の点数も上がってきました。
国語の漢字で満点を取れるようになったからです。
また、「熟語の構成」もよく出題されるので、漢検の勉強が役に立ったようです。
最初の目標のA高校の推薦も無事に取れ、推薦入試でA高校へ合格しました。
出来れば漢検2級を取ると、次の大学受験の勉強が楽になるので高校生なったらKくんに受けるように伝えてあります。(3級とは比べ物にならない程、難しいですが。。。)
漢検の勉強が模試や受験に役立ったKくん。
自分の目標と照らし合わせて、漢検の受験を考えてみてはどうでしょうか。
まとめ
目標をしっかりと決めると勉強がしやすくなります。
それも短期的な目標と長期的な目標の2つを決めると、更にやりやすくなります。
Kくんの場合、短期的な目標は「漢検合格」、長期的な目標は「A高校合格」といった感じでした。
1つの短期目標をクリアすると自信がつきます。(いわゆる成功体験です)
そこで次の短期目標を設定すると効果的です。
Kくんは漢検合格後、「定期試験で400点以上」という次の短期目標を設定しました。
結果は390点台だったのを覚えています。
それでも前よりは上がってきているので、効果があったのではと思います。
これから高校受験を迎える中学3年生の方は、最終目標をクリアするために何をしていけば良いのかを考えるようにして下さい。
その中で英検や漢検などの資格試験を利用出来るのであれば、ぜひ果敢にチャレンジしてみることをおすすめします。