塾講師をしていた頃に思ったことがあります。
それは成績の上がらない生徒に共通することでもありました。
成績の上がらない生徒に共通することとは、「講師の言うことを聞かない」ということです。
小学生であっても、中学生であっても同じです。
講師が成績を上げるためにアドバイスしていることを素直に聞かず、違うやり方をしようとします。
もちろん基礎が出来るようになった後であれば、自分流の勉強の仕方でも良いと思います。
野球やサッカーなどのスポーツ、ピアノやバイオリンなどの音楽でも最初は先生に教わって上手くなっていくのではないでしょうか。
勉強も最初は経験者から教わった方が上手くいくと思います。
何事にも反論するAさん
中学生のAさんという生徒がいました。
学校の定期テストで5科目とも60点くらいの成績の生徒です。
塾に来て2年が経ちますが成績が思うように伸びません。
何度か個人面談をして勉強の仕方についてアドバイスをしましたが、全て反論をしてきます。
宿題をやってこないこともあるので、そのことを注意すると言い訳をします。
私以外の講師が話しをしても同じ状況です。
そのため保護者の方に話をすることもありましたが、何も改善しませんでした。
というのも、保護者の方が子ども任せにしているので、話をしても「そうですか」としか返ってきません。
結局、中学生の途中で転塾をされましたが、生徒の話では新しい塾でも同じ調子だと言っていました。
高校受験では希望していた学校に進学することが出来なかったようです。
もちろん講師である私や同僚にも問題はあったと思います。
しかし、Aさんや保護者の方にも問題があったのではないでしょうか。
高校生になって考え方が変わっていると良いのですが。
親の言いなりのNくん
中学受験を目指していたNくん。
小学4年生の頃から塾に来ていました。
小学4〜5年生の頃はあまり感じませんでしたが、小学6年生なった頃から親の言うことしかやらなくなりました。
塾からの宿題を出しても親が他のことをやらせるため、やってこないことが多くありました。
お母様と話をしてみると、「うちの子は算数の◯◯の単元が苦手ですから、そちらをやらせています」とのこと。
正直びっくりしました。
確かに苦手単元の復習をすることは重要ですが、塾のカリキュラムというものを完全に無視しています。
案の定、小学6年生の2学期になると1学期に学習したことが完全に抜けてしまっています。
改善策を考え保護者の方とNくんに伝えましたが、やはり親の言うことしか聞きません。
お母様は「2学期になったので、過去問をやらせています」とのこと。
確かに過去問をやることは大切ですが、6年生の1学期の単元が出来ていないので、半分以上解けません。
何度もNくんとお母様に話をしましたが、分かってもらえず受験になってしまいました。
結果は厳しいものとなりました。
塾に通っていることに満足していたTくん
中学3年生の4月から塾に来たTくん。
入塾テストの結果は合格ぎりぎりでした。
入会面談の際に入塾テストの結果を伝えると、合格したことに満足していました。
週3回の授業には休むことなく通っていましたが、ただ授業を受けるだけといった姿勢です。
個人面談をして、中学2年生までの抜けている部分のフォローをする話をしましたが、授業以外の日は塾に来ません。
基礎がしっかりしていないので、中学3年生の内容を理解し定着させることが出来ずにいます。
夏期講習が最後のチャンスだという話を本人と保護者にし、中学1〜2年生のフォローをする話をしましたが、やはり授業の時にしか塾には来ません。
塾に通っていることにTくんは満足していて、それ以上のことをしようとはしませんでした。
志望していた私立高校の受験は不合格で、押さえの公立高校に進学となりました。
塾講師の本音のまとめ
生徒の成績を上げるのが塾講師の仕事です。
そのために生徒の様子を見ながら本人や保護者の方と話をしながら、勉強の仕方を考えていきます。
そのアドバイスを聞いてもらえないと、なかなか成績を上げることが出来ません。
せっかく塾に通って頂いているので、何としても成績を上げたいと考えていました。
長年塾講師をしていましたが、どうしても上手くいかないこともありました。
色々と本を読んで、教え方や生徒・保護者との関わり方について考えました。
塾を上手く利用することが成績アップ、志望校合格への近道だと思います。
塾からのアドバイスをもとに、まずは取り掛かってみましょう。
勉強しているうちに違うやり方が良いと思ったら、塾に相談してみるのが良いと思います。
塾講師は受験のプロですので、多くの生徒を見てきています。
成績を上げ、志望校に合格させるために何をすれば良いのかを真剣に考えています。
的確なアドバイスをしてくれると思いますので、塾講師と一緒に最後まで頑張って欲しいと思います。