ここ数年、中学受験にチャレンジする小学生が増え続けています。
首都圏では2019年入試で6万人以上の受験者がいました。(ちなみに小学生の数は年々減少しているので受験率も上がってきています)
このような中学受験の現状の中、新小学4年生になって中学受験の勉強を始めるという人も多いことでしょう。
塾では2月から新学年のカリキュラムがスタートするので、実際には小学3年生ですが、新小学4年生の勉強が始まります。
中学受験の勉強は、学校の勉強に比べ格段に難しくなっています。
最初に躓いてしまうと苦手意識をもつようになってしまい、なかなか思うように成績が上がらないということがあります。
そこで、今回は中学受験を始めたばかりの新小学4年生の注意点を考えてみたいと思います。
小学校での勉強とはレベルが格段に違う
小学校で順調に勉強してきたお子様も、中学受験の勉強となると簡単にはいかなくなります。
まず、塾の入塾テストで今まで取ったことがないような点数を目にするかもしれません。
この時点で勉強に対する自信をなくしてしまうこともあるので注意が必要です。
「中学受験コースの入塾テストは学校のテストとは違う」ということを、お子様にしっかりと分からせてから受験するようにしましょう。
無事に入塾テストをクリアしたら、毎週の学習が始まっていきます。(学校の勉強をしっかりとしていたら、新小学4年生の入塾テストは殆ど不合格になることはないと思います)
学校で習う内容とは違い、いきなりレベルの高いものが各科目で出てきます。
また、1回の授業でのボリュームも学校とは違います。
予め保護者の方は学校の勉強と塾の勉強では、内容もボリュームも違うということを理解しておくことが大切です。
新小学4年生から中学受験の勉強を始めた場合、最初は「誰もが辛い」ということをお子様に話してあげ、焦ることのないようにしましょう。
思考力・判断力・表現力が求められる
近年の入試では、「思考力・判断力・表現力」が求められるようになってきています。
そのため、新小学4年生であっても思考力・判断力・表現力を鍛える問題がテキストに出ています。
今まで学校で思考力・判断力・表現力を鍛える練習をしていなかったお子様にとっては、とても苦痛となることでしょう。
その上、進度が早いので完全に理解出来ないまま次の単元に進むということも起こってきます。
それでは、新小学4年生から中学受験の勉強を始めたお子様はどうしたら良いのでしょう。
焦らずじっくりと学んでいく
新小学4年生の中学受験の勉強が思うように進まない場合、焦ることもあるかと思いますが、じっくりと学んでいくことが大切です。
保護者の方も心配になるかとは思いますが、焦ってしまうと逆効果です。
2月から受験勉強を始めた場合、3月の春休みに立て直しをするよう計画立てていきます。
そのためには、理解があやふやな単元をピックアップしておくことが重要です。
毎週の単元学習で理解が完璧ではない、覚えきれていないといったページをノートに書き出しておきましょう。
最初から新小学4年生のお子様にノートに書き出しを任せるのは難しいので、保護者の方がフォローしてあげると良いでしょう。
算数であれば単元全てが分からないのか、それとも何題か分からない問題があるのか、といったように具体的にノートにメモしておくようにしましょう。
2月から始まった新小学4年生の中学受験勉強も1ヶ月半くらいで春休みとなるので、焦らずじっくりと学ぶ時間を確保することが重要です。
テストの結果は点数ではなく弱点探しで
入塾テストの点数を聞いて驚くこともあるかと思います。
また、新小学4年生の中学受験の勉強が始まると、塾でテストを受ける機会が増えます。
授業内に実施される「確認テスト」、「月1回の月例テスト」など、多くのテストを受けることになります。
お子様が持って帰ってくるテスト用紙の点数を見て、「え!?」となってしまうことがあるかもしれません。
そんな時、とにかく怒っては駄目です。
学校のテストではいつも満点を取っていた場合、お子様もショックを受けていることでしょう。
その上、保護者の方に怒られては自信を喪失してしまいます。
テストの得点ばかりを意識するのではなく、お子様の弱点探しを保護者の方がしてあげた方が効果的です。
春休みに時間をかけて学ぶ箇所を見つける良い機会と割り切って、テストの結果を確認するようにして下さい。
まとめ
新小学4年生から中学受験の勉強を始めたお子様にとっては、戸惑うことが目白押しだと思います。
勉強の内容、ボリューム、進度はもちろん、週2〜3回の塾通い自体が大変だと思います。
慣れるまでに時間がかかるのは、どのお子様も同じです。
そこで、先々を考えて準備をしてあげることが保護者の役目ではないでしょうか。
まずは春休みの計画をしっかりと立てるようにしましょう。
また、何で中学受験を目指すことにしたのかを、お子様と話し合うことも重要です。
すでに志望校が決まっている場合と、これから志望校を探す場合でも対応が違ってきます。
もしこれから志望校を探すという場合は、春休みに学校見学を計画すると良いでしょう。
お子様が自分から「その学校に行きたい!」と思うようになると、4月からの勉強のモチベーションが変わってきます。
最初は大変な中学受験の勉強ですが、慣れてしまえばスムーズに進んでいくというケースも多くあります。
焦らずじっくりっと頑張って欲しいと思います。