塾に通っていても、塾の内情を知っている方は少ないと思います。
塾講師をしていた時のことを正直に書いてみたいと思います。
塾に通っている方にメリットはありませんので、興味のある方だけ読んで欲しいと思います。
大まかな内容を書いておくと
- 勤務時間
- 給料
- クレーム
- 志望校選び
上記のような内容を書いていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
勤務時間
塾の講師の勤務時間は午後1時〜午後10時くらいに設定されています。
生徒は学校が終わってから塾に来るため、授業は午後4時くらいからとなっています。
そのため、午後1時から午後4時くらいまでの間に授業以外の業務をこなす必要があります。
塾の講師の仕事は授業だけではありません。
専任講師であれば、
- 成績管理
- 教材の準備
- 保護者対応
などがあります。
他にもイレギュラーでイベントの準備なども入ってきます。
責任者であれば、
- 時間割の作成
- 講習会の準備
- 売上の確認
などが講師業務の他に入ってきます。
授業の時間はこれらの業務を行うことが出来ないため、それ以外の時間で行う必要があります。
終わらない時は早出、もしくは残業をする必要があります。
ただ、授業が終わった後も質問対応をしたりするので、残業をすると終電になってしまうことになります。
上記の仕事以外に、授業研修や会議が行われることもあります。
そうすると、午前中からの出勤となりますが終わる時間は通常と変わりません。
塾の講師は授業だけしているわけではないので、周りから見るより大変な仕事だと思います。
塾講師の給料
塾講師の給料は最初は高いかもしれません。
私が最初にもらった給料は周りの友人よりも2〜3万円高かったです。
しかし、勤続年数が経つうちに一般企業に勤めている人に抜かれていきました。
大手進学塾の場合、教室数があれば教室長まではすぐなれます。
しかし、その上のブロック長は人数が少ないため、なかなかポジションが空きません。
したがって、教室長止まりの人が多くいます。
そうなると毎年の昇給のみとなり、大きなベースアップは期待出来ません。
また、塾講師のボーナスはそれほど多くないので、年収で計算すると一般企業に比べ低くなってしまうと思います。
ちなみにボーナスは1.5ヶ月〜2ヶ月分程度でした。
保護者のクレーム対応
塾の場合、直接来るクレームと本部にいくクレームとに分かれます。
本部にクレームがいくと大問題となるため、出来るだけ教室で解決しようとします。
そのため、理不尽なクレームであっても対応をせさざるを得ない時があります。
お金の返金は難しいですので、その分補習をするなどの対応をすることがあります。
そうすると、ただでさえ忙しいのに、さらに時間を拘束されることになってしまいます。
この場合、補習をしても効果が少なかったり他の授業に影響が出てしまうことがあります。
自分の子供のことを考えることはとても大切なことですが、上手に塾を利用しないと効果が得られないことがあるので注意が必要です。
また、無理やり塾に子供を通わせてた場合、無断欠席をする生徒がいたりします。
塾に来てないことを連絡するのですが、なんで行ってないのかとクレームを言われたことがあります。
塾の講師は生徒を迎えには行く契約にはなっていません。。。
そういったことまでお願いするのであれば、家庭教師の方が無難だと考えます。
自宅まで来てくれるので、家で子供を待たせておけばいいだけではないでしょうか。
塾の講師をしていると、考えられないクレームを受けることがあります。
関連記事:【元塾講師の本音】損をしてしまうクレーマー保護者が塾にもいます
志望校選びの内情
大手進学塾では合格実績を売りにしているところもあります。
そのため、各教室にノルマが課せられ無理な受験をさせることもあります。
志望校選びはお子様に合った学校を探すことが一番重要ですが、塾講師からするとノルマ達成を考えないといけなくなります。
そのため、中学受験であれば御三家、早慶付属、国立中などポイントとなる学校を勧めることがあります。
また、2月2日で進学する学校が決まったとしても、
「2月3日だけは受験してください」
といったお願いをすることがあります。
高校受験であれば、早慶付属を中心に受験校を組むよう計画を立てます。
さらに、早慶付属に合格した後、
「公立トップ校の受験もしてください」
といったお願いをすることがあります。
これらはお子様に合った学校かというよりも、教室のポイント稼ぎがメインとなっています。
目標達成するとボーナスが増える仕組みになっている塾もあるため、講師は必死に受験させようと考えています。
まとめ
塾の講師も仕事ですので、売上や利益を追求する必要があります。
教えることが好きな人が多くいますが、それだけでは塾は成り立ちません。
売上や利益を増やすための工夫をいろいろとしています。
また、自分の給料を増やすための努力をしています。
塾に通っている方からすると、「塾の先生」としか見ていないかもしれませんが、一般企業に勤めているサラリーマンと同じです。
そのため、出来ることと出来ないことが塾の講師にもあります。
その辺りのことを考えながら塾を上手に活用することが、受験合格のポイントとなってきます。
あまり無理なお願いばがりしていると、どこかで断られてしまうことになるでしょう。
その時になって塾を変えるとなると、大変な労力や金銭的負担が出てきてしまいます。
受験までの期間を考えながら、塾と上手に付き合っていくことを考え欲しいと思います。