小学生の通信教育というと「赤ペン先生」を思い出す方も多いのではないでしょうか。私は使ったことがないですが、塾に入るまで「進研ゼミ」をやっていたという生徒は意外と多いです。
最近ではタブレットを使った講座も開講しており、デジタル化が進んでいます。しかし、個人的には紙を使った勉強法の方が良いのではないかと思います。
特に小学生のうちは、特殊な事情がない限り「紙」を使った勉強をさせるようにしたいものです。
漢字や計算
漢字を覚えるのであれば、「書く」とことが重要です。
私もパソコンを使って文章を書くことが多くなりましたが、それに比例して漢字が書けなくなっています。パソコンやタブレットであれば自動変換があるので、入力してしまえば選ぶだけで済みます。しかし、学校のテストや入試となると実際に書けないと点数を取ることが出来ません。
そのため紙を使って実際に「書く」という作業をしないとなかなか覚えることが出来ないのではないかと思います。
計算についても最近はスマホやタブレットに計算機が付いています。生活をしていく上では便利ですが、テストや入試で点数を取るためには計算力が必要となってきます。
計算力を養うためには、練習を重ねるしかありません。丁寧に筆算をすることも大切ですす、暗算が出来るようになることも大切です。長い期間をかけて計算力を養うのであれば、「そろばん」も有効ではあると思いますが、時間が限られている場合には、計算ドリルなどを活用した方が効果的だと思います。
作文などの文章力
作文などを書く際も紙を使った方が効果的だと思います。上にも書いた通りタブレットやパソコンで入力していると、「漢字」を使う際に自動変換機能を利用してしまい、なかなか覚えることが出来ません。また、テストや入試の際の「時間配分の練習」や、「字を丁寧に書く習慣」なども身に付きません。
作文などの文章を書く際は、極力タブレットやパソコンなどを使用しないようにしたいものです。
タブレット授業で成績は上がりませんでした
勤めていた塾でタブレット授業を導入したことがあります。開講記念として「タブレット代無料」という特典を付けました。実際に集まった生徒数は2名。(期待していた人数の10分の1の生徒数です)
実際の授業の様子はと言いますと、タブレットを使用して映像授業(算数)を受講し、最後に確認の問題をタブレットを使って解きます。問題自体が簡単なこともあり、大抵は単元をクリアしていきます。生徒もクリア出来るので楽しくタブレットを見ています。宿題も映像を見て問題を解いてくるという感じです。
では、タブレット授業で成績が上がったかと言いますと、月1回ある紙を使ったテストの結果は惨憺たるものでした。タブレットを使って勉強した単元と同じですが、全く出来ません。本人に聞いてみると、「その場ではやり方が分かったが、忘れてしまった」と言ってました。
漢字の勉強と同じで、算数も解き方を理解(覚える)しないと結果は出せません。実際に紙を使って自分で書いて解くことが大切だと思いました。
タブレット無料で開講しましたが、保護者の方はやる前から効果が分かっていたのかもしれません。タブレットを使った授業では、やり方が分かった時に、類題を自分で解いて確認することが大切です。タブレット授業だけを受けて安心していると思わぬ結果に驚くことになるかもしれません。
紙を使った通信教育
小学生のうちはタブレットやパソコンを使った通信教育よりも、紙を使った通信教育の方が良いと私は思います。今でも紙を使った通信教育のサービスは沢山あるので、お子様に合ったものを探してあげると、より効果的です。
小学館の「ドラゼミ」はご存知の方も多いのではないでしょうか。塾に通われている方でも「受講していた」という声をよく聞きました。
低学年のうちは塾へ通わせず、家庭で「勉強の習慣付け」をされる方も多いと思います。「決まった時間に決まったことをする」と自然と習慣化していきます。誰でも知っている「ドラえもん」が親しみを与え、楽しく勉強することが出来るのが選ばれている要因なのかもしれません。
「百ます計算」で有名な陰山英男先生が総監修を務めているのも選ばれる要因の一つでしょう。
まずは無料資料請求と一緒に教材サンプルセットを貰って内容を見てみると良いでしょう。お子様にやらせてみて、続けられそうかどうか確認してみることをおすすめします。
最後に
いつの時代も紙を使って勉強することには、それなりの価値があると思います。
誰もが楽をして成績を上げたいと思うものです。私も中学生の頃に見た広告で、「睡眠学習」を真剣に考えました。寝ている間に暗記が出来るのであれば、皆んなが使うことでしょう。最近では「睡眠学習」の広告を見なくなりましたが、まだあるのでしょうか。
楽な方法で成績が上がるのであれば皆んなその方法を利用すると思いますが、私の知っている限りではそんな方法はありません。
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小学生の低学年のうちに紙を使った勉強法に慣れておくことが、中学生や高校生になってから役立つと思います。小学生のお子様をお持ちで通信教育をお考えの方は参考にして頂けると幸いです。