塾講師をしていた時、多くの受験生の担当をしていました。
生徒により志望する高校は、国立高校・私立高校・公立高校だったりとばらばらでした。
ただ、高校受験で第一志望校に合格した生徒たちには共通する特徴がありました。
今回は高校受験で第一志望校に合格した生徒たちの特徴をお伝えしていきたいと思います。
これから高校受験をする人や、その保護者の方の参考になれば幸いです。
早くから志望校を決めていた
高校受験で第一志望校に合格した生徒は、早くから自分の志望校を決めていました。
具体的に〇〇高校と決めていた生徒もいますし、「早慶付属高校」といったグループで志望校を決めていた生徒もいます。
早慶付属高校をはじめとする私立難関校を志望校としている場合、学校の勉強だけでは入試問題に歯が立ちません。
たとえば、中学1年生で学習する「方程式の応用(文章題)」の単元からも、難問が出題されているケースがあります。
そのため、「方程式の応用(文章題)」を学習する際に、学校の教科書レベル以上の問題にもチャレンジをしていく必要があります。
「こんな難しい問題解けないし、学校ではやらないし」といった考え方の生徒が多い中、志望校を決めている生徒はなんとか解こうと考えてチャレンジをしていました。
数学に限らず国語や英語でも実際の入試に出題された問題を扱った際に、志望校が決まっている生徒とそうでない生徒では取り組み方に違いがありました。
取り組み方の違いが積み重なり、中学3年生の2学期になると大きな差が生じていることが多くあります。
できるだけ早く志望校を決め、勉強の取り組み方を変えていくことが大切だと考えます。
言われたことをきっちりやっていた
塾の講師は受験指導のプロです。
生徒の合格のために、「いつ何をやると効果的か」「どのレベルまでやるか」といったようなことをいつも考えています。
塾の授業はもちろん、宿題も含めて生徒の成績が上げるように指示を出します。
第一志望校に合格した生徒は、授業中は講師の言ったことをしっかりと守り、宿題も言われたとおりにきっちりとやってきていました。
成績が上がる塾の授業の受け方
塾の授業の受け方のポイント
- 先生が説明をしている時はとにかく聞く
- ノートは後で見た時に分かるレベルで書く
- 演習中に分からない箇所を質問する
塾の講師をしていた時に思ったことですが、出来る生徒は上の3つを注意しながら授業を受けていました。
講師が具体的に上のような指示を出してくれている場合は安心出来る塾だと思います。
1について、先生の説明を聞きながらノートを書いていると、説明の内容が分からないことが多々あります。
特に黒板やホワイトボードに図などを書いて説明している場合、目がノートにいっている時に、新しい線や点などを追加していると、どの線なのか点なのか分からなくなってしまうことがあります。
ノートを書く時間と説明を聞く時間を分けることが大切です。
2について、先生が書いたことだけをノートに写しても、後で見た時に何のことか分からないことがあります。
先生もノートに写してもらうことを意識して板書をしますが、口頭の説明で書かないことがあったりもします。
そこで、後で見返した時に、自分で分かるレベルで書くことが大切です。
塾で書くノートは限られた時間で必要なことを写す必要があるので、雑でも構いません。(自分で字が読める程度に)
塾で書いたノートを見ながら、家で丁寧にノートを作ると良いでしょう。
塾の授業で勉強したことの復習となるので、定着度が高まります。
3について、説明中に分からない箇所を質問することも大切ですが、まずは最後まで説明を聞いてみると良いでしょう。
最後まで説明を聞くことによって、分からなかった箇所が分かる可能性があります。
また、演習中に質問をすることのメリットとして、個別に教えてもらえるという点があります。
先生も限られた時間の授業内で進めないといけない単元が決まっています。
したがって、説明中に質問をされても長く時間を取ることが出来ないことがあります。
しかし、演習中であれば説明が終わっているので、演習時間の全てを質問対応にまわすことが出来ます。
そのため、先生側としても演習中の質問の方が助かることが多いと思います。
成績が上がる宿題のやり方
塾の宿題を全てやることは当然です。
”全て”というのは空欄がないことを言います。
たとえば、国語の記述問題で分からない、面倒だから答えを書かないということはダメです。
たとえ間違えたとしても、自分で考えることにより力がつきます。
国語の記述については、部分点がもらえるか先生に確認をすると良いでしょう。
また、普段の宿題を空欄にしている生徒は、テストでも空欄を作りがちです。
「普段から空欄を作らない」ということを意識している生徒は成績が上がります。
塾で宿題用のノートを準備させている場合は問題ありません。
もし、特段の指示がないのであれば、「宿題ノート」を作ると良いでしょう。
私が塾の講師をしていた時は、ノートを3冊準備させていました。
- 授業の説明を書くノート
- 授業内での演習用のノート
- 宿題ノート
上記の3種類のノートを使って勉強するように指導していました。
1については、授業中はさっと書き写しながら自分が分かるように書き、家でもう一度まとめ直しをしている生徒もいました。(その場合、ノートは4冊になります)
2と3については、生徒の出来具合をチェックするために分けて作らせました。
具体的には、授業前に宿題ノートを提出させ、チェックをして帰る前に返却をしていました。
宿題ノートと演習ノートを分けることにより、どれくらい理解が出来ているのかを確認しやすくなりました。
※ドットノートが使いやすくておすすめです。
授業の受け方や宿題のやり方を見ていると、第一志望校に合格した子は同じようにしていたなと感じます。
自分のやり方もあるとは思いますが、今までに上手くいっている生徒のやり方や、受験のプロのアドバイスを取り入れてみることで、成績が上がることもあると思います。
関連記事>>【高校受験】中学3年生からでも成績は上がる(M君の話)
点数が悪かった時に悔しさを隠さなかった
テストを受けた時、点数が悪いこともあります。
第一志望校に合格した生徒たちは、点数が悪かった時に悔しさを全面に出していました。
中学生くらいになると、恥ずかしさから点数を隠したり、悔しさをあらわさなかったりするものです。
しかし、第一志望校に合格した生徒たちは、自分の点数を隠すことはなく、悪かった時は何が出来なかったかを口に出して言っていました。
間違えた箇所が計算ミスだったのか、解き方が分からなかったのかなども正直に話してくれるので、次のテストに向けてのアドバイスがしやすかったです。
また、悔しい思いをすることにより、同じ間違えをしなくなります。
同じ間違えを繰り返してしまっている人は、一度悔しい思いをした方が良いかもしれません。
悔しい思いをするのが高校受験本番では困るので、テストの結果が悪かった時、自分に正直に悔しさを出すようにしてみましょう。
まとめ
高校受験で第一志望校に合格した生徒たちは、
- 早くから志望校を決めていた
- 言われたことをきっちりやっていた
- 点数が悪かった時に悔しさを隠さなかった
上のような特徴を持っている人が多かったように思います。
目標があるので頑張ることが出来、受験のプロにやり方を教わり、悔しさをバネに次に繋げる。
中学受験でも高校受験でも大学受験でも、頑張らないで第一志望校に合格したという人は少ないと思います。
もちろん、行きたい学校(第一志望校)の偏差値が自分の偏差値よりも低くて、簡単に入れたという生徒もいます。
やりたいことがあって、しっかり学校選びをしたのであれば、それはとても良いことです。
しかし、「本当は行きたかった学校があるのに、偏差値が届かなくて行けなかった」ということがないよう、早い段階から目標を決めて頑張るようにしましょう。