実は大手進学塾の中学受験コースに通っている生徒の多くが個別指導や家庭教師を併用しているということを知っていますか?
以前、私が担当していたクラスは12名中、9名の生徒が個別指導や家庭教師を併用していました。
自分から教えてくれる生徒もいましたが、個別面談の際に保護者から聞いたケースもあります。
個別指導や家庭教師を利用している生徒の多くは、算数の指導をしてもらっていました。
確かに中学受験の算数の内容は難しいので、個別に教えてもらうというのも分かります。
では、いつごろから個別指導や家庭教師を併用したのでしょうか?
多くの生徒が6年生の4月以降の開始していました。
中学受験を勝ち抜くためには個別指導や家庭教師を併用しないといけないのでしょうか。
個別指導や家庭教師を併用するメリット・デメリットを一緒に見ていきましょう。
大手進学塾でも個別部門が拡充されている
大手進学塾でも個別部門が拡充されています。
- 市進の個太郎塾
- 日能研のユリウス
- 早稲アカの個別進学館
有名なところでいくと、上記のような個別指導があります。
早稲アカの個別進学館は既存の教室に併設する形で数を増やしており、それだけニーズがあるということなのでしょう。
大手進学塾の個別指導コースは、それだけを受講している生徒もいますし、本科との併用をしている生徒もいます。
大手進学塾の直属ではありませんが、サピックス専門の個別指導塾や四谷大塚準拠の個別指導塾もネットで検索するとたくさん出てきます。
大手進学塾のカリキュラム準拠で生徒を集めることが出来るということは、逆に考えるとそれだけ必要としている生徒がいることになります。
なぜ6年生の4月以降に「個別指導」が必要になるのか?
中学受験において、6年生の春は学習の質が劇的に変わるターニングポイントです。
それまで順調だったお子様でも、4月を境に「塾の授業についていけない」「宿題が終わらない」という壁にぶつかるケースが急増します。
なぜこの時期に、集団塾とは別の「個別指導」が必要になるのか、その理由を深掘りします。
算数の「抽象度」が上がり、自力解決が困難になる
5年生後半から6年生にかけて、算数の単元は「比」や「割合」を駆使した高度な思考力を要する内容(立体図形、速さと比、数の性質など)へと進化します。
これまでは解き方を暗記すれば対応できましたが、6年生以降は「なぜその式になるのか」という深い理解が不可欠です。
このレベルになると、親御様が教えるのは限界があり、集団塾の短い質問教室の時間だけでは、お子様の「本当のつまずき」を解消できなくなります。
時期によって変わる「個別指導」の戦略的活用法
限られた時間で最大の効果を出すために、個別指導の役割を時期によって明確に分けるのが合格への定石です。
- 【1学期:弱点補強と土台作り】 新6年生のカリキュラムをこなしつつ、5年生の後半に習った重要単元(入試に直結する単元)の復習を並行して行います。集団塾が「攻め」の授業なら、個別指導は「守り(穴埋め)」として活用し、夏休みを前に盤石な基礎を築きます。
- 【2学期:過去問演習の徹底解説】 9月以降は、過去問演習が学習の中心となります。しかし、集団塾では個々の志望校すべての過去問を解説してくれるわけではありません。自分だけでは解決できない「志望校特有の難問」を個別指導に持ち込み、一つひとつ潰していく作業が合格点への最短距離となります。
解説の「質」が合否を分ける:プロによる「別解」の重要性
過去問対策で多くの方が利用する「赤本(声の教育社など)」ですが、その解説が必ずしもお子様にとって最適とは限りません。
誌面の都合上、非常に難解な解法が掲載されていることも多く、自習で理解しようとして時間を浪費してしまうのはもったいないことです。
中学受験のプロ講師であれば、赤本の解法よりもシンプルで、かつ「その子の現在の学力で再現可能な解法(別解)」を提示することができます。
この「質の高い解説」に触れることで、初見の問題に対しても「これなら解ける」という実戦力が養われるのです。
集団塾は「ペースメーカー」としては優秀ですが、個々の志望校への「ラストワンマイル」を埋めるのは個別指導の役割です。
特に算数の1問は、配点が大きく合否を直撃します。
「わからない」を翌週に持ち越さない環境を作ることが、6年生後半の爆発的な伸びを生み出します。
【大手塾別】併用を検討する「限界サイン」と対策
- SAPIX生:α(アルファ)クラス維持のための「思考力・記述」対策 SAPIXは進度が速く、6年生になると「解き方の暗記」だけでは通用しない思考力問題が増加します。アルファクラスを維持し、御三家レベルを狙うには、プロによる「初見の問題へのアプローチ法」の指導が不可欠です。
- 日能研・四谷大塚生:毎週のテスト(育成テスト・週テスト)の解き直し効率化 毎週のテストに追われ、消化不良のまま次の単元に進んでいませんか?「テストで間違えたB問題だけは完璧にする」といった、プロによる優先順位付けが、偏差値を底上げする近道になります。
- 早稲田アカデミー生:膨大な宿題の「取捨選択」と過去問時間の確保 早アカの魅力は熱血指導ですが、宿題の多さに押し潰される子も少なくありません。合格に必要な問題だけをプロが厳選(取捨選択)し、浮いた時間を志望校の過去問演習に充てることが逆転合格の鍵です。
どんな個別指導の塾を選ぶ?
大手進学塾に通っている場合、系列の個別指導を選ぶのが良いと思っていませんか?
たしかに、小学4〜6年生の1学期までであれば系列の個別指導の方がテストデータなどを共有出来るので良いかもしれません。
しかし、6年生の2学期になると過去問演習が中心となってくるので、ベテランの先生に指導してもらうことが重要になってきます。
ベテランの先生とは、中学受験の指導歴が長く、各学校の問題傾向をしっかり理解している先生となります。
大手進学塾には難関校の学校別コースが準備されています。
学校別のコースがある場合には、個別指導ではなくそのコースに参加した方が効果的です。
というのも、今までのデータが豊富にあるので、入試に向けた有効的なカリキュラムが組まれているからです。
他にも同じ学校を目指す生徒たちと一緒に学習することで、モチベーションが高まる点があげられます。
では、自分の志望校が学校別のコースにない場合はどうしましょうか?
そこで個別指導や家庭教師が重要になってきます。
学校別コースを個別指導や家庭教師の先生に個別に行ってもらいましょう。
全ての科目を見てもらうのは難しいですので、国語か算数に絞って見てもらうことをおすすめします。
もし一人の先生が国語・算数の両方を指導出来るのであれば、おすすめの方法があります。
| 比較項目 | 一般的な個別指導塾(系列塾含む) | 個別指導塾ドクター |
|---|---|---|
| 講師の質 | 大学生・大学院生のアルバイトが中心 | サピックス・日能研等出身のプロ講師のみ |
| 指導内容 | 塾の宿題管理・わからない箇所の質問対応 | 志望校別の逆転合格戦略・弱点補強 |
| 過去問対策 | 解法をなぞる、丸付けをする | 合格点に届くための「別解」と「記述添削」 |
| 対応力 | 担当講師の学力に依存する | 各校の入試傾向を熟知した「受験のプロ」 |
| おすすめ時期 | 4〜5年生の学習習慣づけ | 6年生の夏以降・直前期のラストスパート |
個別指導の塾に通う時間を短縮させる方法として、家庭教師の先生に家に来てもらう方法もあります。
自宅で教えてもらうスペースがある場合は、家庭教師を考えてみるのも一つの手です。
6年生の2学期に個別に指導してもらう方法
国語の過去問指導も分からなかった箇所を教えてもらいましょう。
特に記述の採点は自分ですることが難しいので、抜き出し以外の記述は全て見てもらうと良いでしょう。
授業時間に見てもらうと時間がかかってしまうので、事前に解答用紙を渡しておくと効率が良くなります。
残りの時間は全て算数の過去問の分からなかった箇所を教えてもらうようにしましょう。
解き方を教えてもらうと「分かった!」となりますが、解き直しをしないと一人で解けるようにはなりません。
普段の塾の宿題もあると思うので、個別指導の宿題は解き直しと次回分の過去問演習だけにしてもらうようにしましょう。
6年生の2学期も毎週同じペースで進めていくとペースを掴みやすくなります。
直前期の個別指導
受験直前期の個別指導は、第一志望校の過去問で解けなかった問題の復習に充てるのが良いです。
そのため、過去問専用のストックノートを作っておくことをおすすめします。
小学生のお子様一人でストックノートを作るのは難しいので、保護者の方が協力をしてください。
ちなみに、過去問演習の管理も保護者の方がしてあげた方が上手くいくケースが多いです。
保護者の方が過去問演習とストックノートを管理することで、個別指導の先生に見てもらう箇所を伝えることが出来るというメリットがあります。
算数を中心にストックノートを上手く活用し、第一志望校の合格を目指しましょう。
過去問対策をしっかり行うことで、合格の可能性を高めることが出来ます。
まとめ
中学受験をする生徒の中には、大手進学塾と個別指導を併用している人がいます。
それも周りには言わないだけで、意外と多くの人が利用しています。
費用はかかりますが、中高一貫校や大学付属の中学校に入学することが出来ればトータルで安くなるケースもあります。
個別指導であれば何でもいいというわけではなく、中学受験専門のプロ講師に教わることが大切です。
おすすめの個別指導:中学受験個別指導塾ドクター:まずは今の塾の成績表を持って、プロの診断を受けてみることをおすすめします。無理な勧誘はなく、現状の課題が明確になります。

