首都圏にはSAPIXや四谷大塚、日能研、早稲田アカデミーなど多くの中学受験塾があります。
最寄り駅に1つしか塾がなければ悩むことは少ないでしょう。(通塾時間はとても大切です)
しかし、最寄り駅に2つ以上の塾がある方も多いのではないでしょうか。
その場合、どの塾に通わせるか悩むことがあると思います。
今回はお子様の性格によって、塾選びの注意点が違うことについて見ていきましょう。
中学受験に向いている性格のお子様
長年塾講師をしてきて、中学受験に向いている性格のお子様と、そうでないお子様がいました。
どんな性格のお子様が中学受験に向いているかというと、精神年齢が高いお子様です。
逆に、精神年齢が低いお子様ですと、中学受験はなかなか大変だと思います。
ただし、最初は精神年齢が低くても、段々と成長していきますので、最初から心配する必要はありません。
塾に通って勉強を続けているうちに、性格が変わってくるお子様が多くいました。
精神年齢が高くなるにつれ、国語の読解問題が解けるようになったり、算数の文章題が解けるようになったり、記述問題が書けるようになったりして、成績も上がっていくお子様が多くいました。
塾に通って成績だけを気にされる保護者の方もいますが、お子様の性格についても見てあげるようにしましょう。
関連記事>>【中学受験】お子様は自分事として入試を捉えられていますか?
負けず嫌いな積極的な性格のお子様に合った塾
負けず嫌いで積極的な性格のお子様は男の子に多いです。
女の子の場合、表に出さないけれども、内心は「〇〇には負けたくない」と思っているお子様もいます。
負けず嫌いな積極的な性格のお子様は、大手進学塾を選ぶと良いでしょう。
それもクラスがいくつかある大きな校舎が良いと思います。
理由は、1クラスにある程度の人数がいるため、ライバルを見つけやすいからです。
お互いがライバルと意識をするようになると、負けないために必死に勉強します。
また、クラス分けがあるため、「上のクラスに行きたい、下のクラスに下がりたくない」といった気持ちから勉強をするようになります。
ただし、注意点としてプレッシャーがかかりすぎてしまい、ストレスが溜まりすぎてしまう危険性があります。
勉強の時間とあわせて、息抜きをさせてあげることが大切です。
また、一度の失敗で落ち込みすぎないよう注意が必要です。
受験までの道のりは長いですので、途中で糸が切れないよう注意してあげて下さい。
マイペースな性格のお子様に合った塾
マイペースな性格のお子様は、男の子にも女の子にもいます。
マイペースだからといって決して中学受験に向いていないわけではありません。
あまりガツガツやる塾は向いていない可能性がありますので、個別指導や1クラスの人数が少ない塾が合っていると思います。
今まで見てきた生徒で印象に残っているお子様がいます。
とてもマイペースなT君は6年生になっても宿題をやってこなかったり、塾でしか勉強しなかったりしました。
しかし、夏が過ぎた頃からエンジンが掛かりだし、最終的には筑波大学附属中学校に合格しました。
大手進学塾ではありましたが、私がいた教室は人数が少なかったのでT君には合っていたのでしょう。
しかし、本命の学校に合格したためか、その後に受けた慶應中等部は不合格になってしまいました。
受験が終わった後、T君と話をした内容を今でもよく覚えています。
T君「先生ごめんなさい。合格実績出すことが出来ませんでした」
私が勤めていた塾は合格実績を売りにしている大手進学塾でした。
しかし、生徒や保護者に「合格実績を出してください」といったようなお願いをしたことはありません。
T君は塾の広告や教室内の掲示物を見て自分から言ってきたのです。
その時、T君は精神年齢が高い子なんだと改めて感じました。
関連記事>>【中学受験】勉強の息抜きと、その際の注意点
大手進学塾の選び方
大手進学塾でも授業内容や指導方針に違いがあります。
体験授業を受けてから入塾される方が多いと思いますが、注意が必要です。
以前書いた「【塾選び】塾関係者が教えたくない無料体験授業について」こちらで詳しく説明しております。
さて、合格実績を見て大手進学塾にお子様を通わせることになった際、学年にもよりますが注意が必要なことがあります。
それは、お子様のクラスです。
4〜5クラスある教室に通っている場合、上から1〜2クラスであれば問題ないでしょう。
しかし、それ以下の場合、お子様から授業の様子を聞いてみたり、外から授業の様子を見てみたりしてみましょう。
回りのお子様のモチベーションが低かったり、担当講師がアルバイト学生でおしゃべりが多かったりすると注意が必要です。
合格実績では劣る塾であっても、上位クラスに入ると回りのお子様のモチベーションが高いことがあります。
そうすると、回りの雰囲気によってお子様も勉強の仕方が変わってくることがあります。
大手進学塾を選ぶ際、合格実績は1つの目安となりますが、合格実績にとらわれすぎないよう注意をして下さい。
個別指導塾の選び方
個別指導塾の場合、塾自体よりも先生との相性が重要となってきます。
お子様の性格に合った先生に指導をしてもらうことで、お子様も勉強がしやすくなると思います。
入塾の際に、どんな先生が希望なのかを遠慮せずに伝えるようにしましょう。
また、志望校もしっかりと伝えることが大切です。
注意点として、アルバイトの学生講師が多い個別指導塾もあります。
中学受験をした学生講師であれば、それほど問題はないかもしれません。
しかし、地方から出てきた学生講師ですと、公立中学校→公立高校→大学といったことが多いため、中学受験の知識がない可能性もあります。
最初に志望校を伝え、しっかり指導出来る講師をお願いするようにしましょう。
まとめ
中学受験を目指して多くのお子様が塾に通っています。
通っている塾がお子様に合っていると成績も上がってくることでしょう。
もちろん本人の頑張りが一番大切ですが、その頑張るモチベーションを高めてくれるのも塾の役割です。
中学校選びもお子様に合っているかということが重要なポイントとなりますが、その中学校に合格するための塾もお子様の性格によって変わってきます。
自分ひとりで塾選びや中学校選びは難しいと思いますので、保護者の方がしっかりと考えてあげる必要があります。
塾に通い出したら、お子様の成績だけでなく精神年齢の成長にも目を向けるようにしてください。
中学受験の勉強は、知識面の成長だけでなく精神面の成長にもつながります。
受験までには大変なことが沢山あると思いますが、終わってみると成長したお子様の姿を見ることが出来ます。
最後まで頑張れる塾選びをしっかりとするようにしましょう。