入試直前期になってもなかなかやる気が出ないお子様は多くいます。
しかし、保護者の方が焦りや不安で怒ってしまっては逆効果になってしまいます。(怒りたくなる気持ちは分かりますが)
それではどんな対応をしたらよいのでしょうか。
今回は入試直前期の受験生への「声かけ」について見ていきましょう。
やる気を引き出すための声かけ
「勉強しなさい!」と言ってもなかなか行動に移してくれないお子様は多くいます。
入試直前期ですとテキストは一通り終わっているので、何を勉強したらよいのか分からない場合もあります。
そのため、具体的に何の勉強をするかを伝えていくことが大切です。
その際、「全部やりなさい!」と言ってしまいがちですが、これはモチベーションを下げてしまいます。
モチベーションを上げるためには、「~するだけでいいよ」「どこまでやる?」といったような声かけをすると、お子様の気持ちを楽にしてあげることができます。
やる気を引き出すために少し工夫した声かけをしてみましょう。
- 具体的に伝える
- 「~するだけでいいよ」「どこまでやる?」
緊張を和らげるための声かけ
入試が近づいてくると緊張してしまうお子様は多くいます。
適度な緊張は効果的ですが、極度な緊張により何もできなくなってしまっては困ります。
ついつい「緊張しなくていいよ」と声をかけてしまいがちですが、これはかえって緊張度を高めてしまいます。
そこで、「みんな緊張しているよ」「合格したい証拠だよ」といったような声かけに替えてみましょう。
実際、他の受験生もみんな緊張しているものです。
自分だけがといったことはありません。
それを保護者の方がお子様に伝えることが大切です。
また、緊張することをマイナスとして捉えるのではなく、プラスに捉えられるように声をかけてあげるのも効果的です。
適度な緊張感を持って取り組むことはミスを減らすのに効果があります。
声かけだけはなく気分転換も
入試直前期は長時間勉強することもあり、疲労が溜まりがちです。
気分転換に外の空気を吸うことで、その後の勉強が捗ることでしょう。
どうしても気分がのらない日が続いた場合は、1日だけストレス発散のために体を動かしてみるとよいでしょう。
注意が必要なこととして、気分転換にゲームをやったりYouTubeを見たりするのは避けた方が無難です。
ゲームやYouTubeはズルズルと続いてしまい、止めるのに苦労してしまうことがあるからです。
入試結果が不合格だった場合
初めての受験の結果が不合格だった場合、大きなショックを受けてしまうお子様がいます。
その後の入試に影響してしまうため、上手に対処する必要があります。
中学受験の場合、お試し受験校も含めると4~5校程度受験することになります。
そこで、「勝負は1回じゃないしね」といったような言葉をかけてあげましょう。
事前に入試のスケジュールをお子様と確認しておき、チャンスはまだまだあるということを理解させておくことが大切です。
残り期間で実力を引き出す声かけ
中学入試は逆転が発生する可能性が高校入試や大学入試よりも高いです。
残り2か月であっても諦めずコツコツ努力をしたお子様が合格を勝ち取ります。
そのため、怒るのではなく効果的な声かけをしてお子様の実力を引き出してあげましょう。
直接的に「まだまだ逆転のチャンスがあるよ」といった声かけでも十分です。
ここでプラスアルファとして実際の体験を伝えてあげると更に効果的です。
知り合いのお子様のことでもいいですし、保護者自身の体験でかまいません。
私が教えていた生徒に保健室受験で開成中に合格した生徒がいます。
その生徒に関する記事を以前書いているので、参考にしてみてください。
前向きに捉えられる声かけを意識する
入試直前期にやったテストや過去問で悪い点数を取ってしまったお子様に、「これができないなんて、、、」「計算くらいは全問正解しないと」といったような言葉をかけてはダメです。
次に繋がるような声かけを意識しましょう。
「計算があってれば10点上がるから合計で60点までいくね」「漢字が全部あってて凄いね」といったように、前向きに捉えられる声かけをし、次に頑張ってもらうことが重要です。
中学入試は逆転が狙えるので、最後の最後まで諦めることなく努力をして合格を勝ち取りましょう。
まとめ
11~12歳のお子様が臨む中学入試は声かけ一つでモチベーションが変わってくるものです。
お子様のやる気を引き出すことができると、直前期であっても成績が上がります。
大手進学塾では入試前日であってもスケジュールどおりに授業を行っていたりします。
もちろん授業内で入試に向けた激励の言葉をかけてもいます。
いかにお子様のモチベーションを高め、受験に臨むかが重要となってくる中学入試。
保護者の方もいろいろ試行錯誤しながらお子様のモチベーションを高め、合格を勝ち取ってください。