大都市部の中堅以上の私立大学の入試が難化傾向にあります。
少し前にニュースになっていたので、知っている方も多いかもしれません。
私立大学の入試が難化傾向にある理由として、「定員管理の厳格化」が考えられます。
今回は、私立大学の入試が難化することにより、中学受験や高校受験にどのような影響があるのか考えてみたいと思います。
定員管理の厳格化と補助金
2016年から文部科学省が私立大学の定員管理を厳格化しています。
段階的に厳格化されているので、2018年度は厳しい条件となっています。
そのため、私立大学は合格者数を絞ることとなりました。
したがって、今までは合格しているレベルの生徒が不合格になるケースが増えています。
そうすると、不合格になった生徒は下のレベルの私立大学を受験することになるので、玉突き的に不合格者が出ることとなります。
定員管理の厳格化は、都市部の大学への進学が地方の若者離れをおこしていると考える政府の対策からきているのではないかと思います。
また、定員管理の厳格化だけではなく、今後10年間は東京23区内にある大学の定員増を認めないという「地方大学振興法」も制定されました。
その結果、少なくとも今後10年間は東京の私立大学の入試は難化傾向が続くのではないかと思われます。
中学受験や高校受験への影響
中堅以上の私立大学の入試が難化すると、中学受験や高校受験にどのような影響があるのでしょう。
個人的には、付属校の人気が続くと考えています。
それも早慶付属だけではなく、GMARCHの付属校も人気になるのではないかと思っています。
景気が回復してきており、お子様を大学に進学させようと考えている家庭が増えている中、私立大学の入試が難化するのであれば、早めに大学進学の権利を獲得させようとする家庭が増えると思います。
国公立大学を考えているので、関係ないと思われる方もいるかもしれませんが、私立大学を押さえにする場合、大きく影響してきます。
もちろん、国公立大学が不合格だったら浪人すると考えている方もいるとは思いますが、その次の年の受験も簡単にはならないと思います。
お子様の性格にもよりますが、中学受験や高校受験の志望校選びをしっかりとする必要が今まで以上にあるのではないでしょうか。
地方の大学について
では、地方の大学はといいますと、やはり国公立大学は人気が高いと思います。
また、大都市周辺部の私立大学も今まで以上に入試が難化するのではないかと考えています。
もちろん全ての大学にあてはまる訳ではありませんが、気になる大学がある場合、早めに入試動向を確認しておくとよいでしょう。
最後に
大学入試改革を気にされている保護者の方も多いと思います。
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ただ、今後は定員管理の厳格化についても気にしていく必要があるのではないでしょうか。
大学入試の動向だけでなく、中学入試・高校入試の動向もチェックすることが、志望校選びの役に立つと思います。
中学受験・高校受験を目指しているお子様をお持ちの保護者の方は、早めに情報収集をすることをおすすめいたします。