塾講師をしていた頃、保護者の方と話をする機会が多かったです。
というのも、責任者をしていたので、全ての保護者の方と面談をしていたからです。
色々なタイプの保護者の方がいました。
成績が優秀なお子様の保護者の方には、共通する部分がありました。
今回は、成績が優秀な保護者の方が、お子様とどう接していたかについて見ていきたいと思います。
保護者の方が先回りをしない
お子様が小学校の高学年になったら、保護者の方が先回りをしないようにしていました。
具体的には、「勉強しなさい」「ご飯を食べなさい」「もう寝なさい」といったような声かけをしていませんでした。
また、お子様の持ち物を保護者の方が準備したり、カバンの中からプリントやお弁当箱を取り出したりすることもしていませんでした。
保護者の方が先回りをすると、お子様は自分で考えて行動をしなくなります。
自分で考えたり、自分から行動をするお子様の方が、成績は上がっていくものです。
成績が優秀なお子様の保護者の方は、「〇〇はいつするの?」「なんで〇〇なの?」といったように、自分で考えるような声かけをしていました。
保護者の方が自分の子ども否定しない
「うちの子は勉強が出来なくて」
「テストを受けても点数が取れないから、うちの子にはテストを受けさせない」
上記のような自分の子どもを否定するような発言をしていませんか?
お子様のことを心配する気持ちは分かりますが、子どもの可能性を狭めてしまっていることに気がついて下さい。
お子様に色々とチャレンジをさせることによって、成長していくことが多くあります。
最初は結果が出なくとも、長い目で見てあげることが大切です。
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成績が優秀なお子様の保護者の方は、結果が出なくても、良い部分を見つけて声かけをしていたそうです。
保護者の方が心配しすぎない
お子様のことが心配になる気持ちは分かります。
しかし、心配になりすぎないように注意が必要です。
お子様が小学校の高学年になったら、少しずつ子離れをしていくようにしましょう。
「トイレは大丈夫?」
「ハンカチは持った?」
何気なく言っていることを、意識的にやめるようにしてみて下さい。
お子様が自立出来るように保護者の方も注意が必要です。
段々と自己責任の重要さをお子様に分かってもらう必要があります。
お父様も注意が必要
お子様が勉強していると、
「分からないところはないか?」
「教えてあげるぞ」
といったような声かけをしていませんか?
お子様が一生懸命考えているところで、横からお父様が教えてしまっては、考える力が身につかなくなってしまいます。
日曜日など、お仕事がお休みの時に、お子様の勉強を教えたくなることもあるかと思いますが、ぐっと堪えることも大切です。
どうしてもお子様が1人で解くことが出来ず、質問をしてきた時も答えを教えるのではなく、ヒントを与えるようにすると良いでしょう。
自分で考えて行動させる
塾講師をしていた時、出来るお子様の保護者の方は、あまりお子様のことを話されませんでした。
面談時間の殆どが、雑談で終わってしまうこともありました。
それでも、お子様の成績は下がることはありませんでした。
保護者の方と話をしていて、
「勉強は塾と本人に任せていますから」
と言われたことをよく覚えています。
とても責任重大だと感じました。
保護者の方が「勉強しなさい」と言うよりも、塾の講師が同じことを言った方が効果があることを、よく分かっているお母様でした。
小学校の高学年になったら、自分で考えて行動が出来るようになるための、助けをしてあげることが大切だと思います。
そのために、塾を上手く活用することが効果的だと考えます。
過保護になりすぎない
お子様のことが心配で、過保護になりすぎていませんか?
実際にあった話です。
生徒が塾で限度を越す悪さをしたことがありました。
夜遅かったので、次の日に保護者の方に連絡をする予定でいたところ、その保護者の方から連絡がありました。
凄いタイミングだと思って電話に出ると、いきなりクレームを言われました。
クレームの内容は、昨日の悪さについてではなく、全く別の内容(それも嘘の内容)でした。
興奮なさっていたので、昨日の出来事について話すことが出来ずに終わってしまい、そのことを上司、同僚に話したところ、
「それは生徒がお母さんに怒られないようにするため、帰ってから別のことを話したのではないか」
と言われました。
確かに、頭の良い生徒だったので、その可能性はあると思いました。
中学生になっても、やって良いことと悪いことの区別がつかず、更には怒られないようにするため保護者の方に嘘をつく人もいます。
お子様のことが心配なのは、よく分かります。
でも、心配になりすぎて、全てお子様の言うことを信じてしまうと、取り返しのつかないことが起こってしまう可能性があると思います。
関連記事:【塾選び】塾への要望の出し方(まずはクレームにならないように)
結局、その生徒は高校に入ってから友達がいなくなってしまい、登校拒否になりました。
高校を退学し、高卒認定試験を受験して大学へ進学したことを、後に他の生徒から聞きました。
まとめ
成績が優秀なお子様の保護者の方は、指示や命令をしていませんでした。
また、先回りをして何かをしてあげることも殆どありませんでした。
自分で考えて行動させるために、お子様と絶妙な距離を取っていたように見えます。
ガミガミ言うことも、心配しすぎることもなく、子どもの成長を見守ることが大切なのではないでしょうか。
今、お子様にどう接しているかを見直し、保護者の方が改善出来ることをすることが、今後の成績に影響してくると思います。
現在の成績だけでなく、長い目で見たお子様の成長、成績を考えることが重要だと思います。
私は以前、地元でてらこやという学習塾を経営していたことがあります。それだけにこの記事を読ませて頂いて、共感できるところがいっぱいあると思いました。ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
塾講師をしていた方に共感いただくことができ、嬉しい限りです。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。